相続のとき
   
相続税とは、死亡した人の財産を相続、遺贈により取得した人に対してかかる税金です。


 

法定相続人・法定相続分

法定相続人は配偶者と一定の血族からなります。配偶者は常に
相続人となり、他の血族相続人には順位があります。

<法定相続人順位>
第1順位 
直系卑属
常に相続人となる。子供死亡時には孫が相続人となる。
第2順位
直系尊属
直系卑属がいない場合に相続人となる。父母がいない場合には
祖父母が相続人となる。
第3順位 
兄弟姉妹
直系卑属・尊属が共にいない場合相続人となる。


<相続人と相続分>
法定相続人
法定相続分
配偶者・直系卑属
配偶者1/2・子1/2
配偶者・直系尊属
配偶者2/3・父母1/3
配偶者・兄弟姉妹
配偶者3/4・兄弟姉妹1/4


 

相続財産

相続税により取得した財産は相続の課税対象となります。

対象となる財産 対象外となる財産

また被相続人の死亡に起因して財産を取得したのと同様の効果が得られる
ものを「みなし相続財産」と言います。これも相続税の課税対象になります。

みなし相続財産


 

相続不動産の評価

■土地
路線価を基に算出。都市郊外で路線化が定められていない地域では倍率で計算。


《借地権の場合》



《定期借地権の場合》
定期借地権の場合は、最初に「定期借地権の割合」と「定期借地権の逓減率」を求めます。

●定期借地権の割合



@権利金の支払がある場合‥‥権利金の額
A証金(無利息)の支払がある場合‥‥保証金に係る経済利益の額



B地代が定額で設定されている場合‥‥毎年享受すべき差額地代の現在価値

●定期借地権の逓減率


《定期借地権の目的となっている底地の場合》
下記のうちいずれか少ないほうの額が適用されます。

@自用地評価額-定期借地権の評価額
A自用地評価額-(自用地評価額×減額割合※)

<定期借地権の残存期間に対する減額割合>
残存期間
減額割合
〜5年以内
5/100
5年超〜10年以下
10/100
10年超〜15年以下
15/100
15年超〜
20/100

●小規模宅地の特例

相続等によって土地を取得した場合に、その土地の中に被相続人が自宅として住んでいた
場合や、事業用に使用していた小規模な宅地があった場合は、その土地が被相続人の生活
の基盤になっていたことに配慮して、宅地の評価額の一定割合を減額することができます。


■建物
固定資産税評価額と同一 。


 
相続税対策

ここでは相続税対策についていくつか例をご紹介します。

■連年贈与
贈与税の1年間の基礎控除額である110万円の枠を利用して、毎年法定相続人に対して
贈与する方法。但し10年間、毎年法定相続人に対して贈与する方法。ただし10年間、
毎年110万円ずつ贈与していったなどの規則性がある場合には、1,100万円を贈与する
意図があったと扱われる場合がありますので注意してください。

■住宅取得金贈与

子に対して住宅取得金を贈与した場合に限り、550万円まであれば非課税となる制度。
但し贈与税の基礎控除額の110万円を5年分前倒しにしたという扱いになるので、
その後4年間は贈与税の基礎控除は受けられません。

条件

@直系の父母・祖父母からの贈与
A自己の住宅及びその宅地の購入資金に充てるための金銭である。
B贈与の翌年3月15日までに住宅を取得し、同日までに自宅として居住している。
  または同日以降遅滞なく自宅として居住することが確実であると見込まれる。
  (契約が済んでいるものなら可)
C受贈者のその年の合計取得金額が1,200万円以下である。
D過去にその特例を受けてないこと。
Eこの贈与を受けた日から前5年間に、本人もしくは配偶者所有の自宅に住んだことが
  ない。または住宅取得資金を贈与により取得した日から前5年以内に居住していた本人
  もしくは配偶者所有の住宅を、当該贈与の日の属する年の翌年12月31日までに売却する。
F新築の場合、床面積が50u以上であること。
G中古の場合、床面積が50u以上で、マンションは25年以内、木造は20年以内に建築
  されたもの。建築後住宅として使用されたもの。
H増改築の場合、工事費用1,00万円以上または床面積50u以上である。

■配偶者控除
配偶者に対して居住用の財産を贈与した場合、2,000万円まで贈与税が無税になる制度が
あります。

条件

@婚姻期間が20年以上である配偶者への贈与。
A贈与した財産が居住用の財産、あるいは居住用の財産を購入するための金銭。
B翌年3月15日までに居住し、その後も引き続き居住する見込みがある。
C今までにその配偶者から贈与について配偶者控除を受けていない。
D贈与税の申告をする 。

■賃貸住宅経営
新築した建物の評価額は、時価のおよそ70%ほどになります。現金から建物に変わる
だけで評価額を30%も下げることができます。さらに貸家だと自分の自由にならないため
評価額が下がります。自用家屋としての評価額から借家権の評価額を差し引けるため、
建物部分は更に30%の評価減になります。
※借入金で建てた場合
建物を建てた後の評価額から借入金を引くとさらに評価額が下がる。

■アパート・マンション・貸しビル経営
土地の相続税評価額や建物は、時価の70%程度と低く評価されます。土地の上の建物が
アパート・マンション・貸しビルだと、土地は貸家建物付として、建物は貸家として評価される
ので、さらに評価額が下がります。
※小規模宅地特例の適用
アパート・マンション経営の宅地は、200uまでの部分は50%減額されます。